2013年8月4日日曜日

窓の外にはスイカ売り

 昨日ようやく北陸・東北地方が梅雨明けしたらしいです。まだ梅雨明けしてなかったことに驚いてしまいました。関東地方も来週あたりから猛暑になるらしいです。8月ですから、暑いのは仕方ないことです。暑くならなければ却って心配になってしまいます。ここのところ、涼しくてエアコンどころか、扇風機すら、ほとんど使っていなかったのですが、いよいよ使わなければいけない時期のようであります。

 夏は旬の野菜や果物がおいしくて嬉しくなってしまいます。先日は山形から尾花沢スイカ12個ほど送られてきましたし、山梨から桃一箱に、千葉の長生からメロン2個をいただきました。もう少ししますと、おいしい千葉県の梨が出まわってきます。果樹王国山形の生まれでありますが、千葉県の梨は本当においしいです。それに近くの梨農家が作っている葡萄も驚きの美味しさであります。最初、千葉の市川でなんで葡萄なのかと訝しく思ったのですが、食べてみるとそんな疑念など、どこかへぶっとんでしまう旨さであります。これには脱帽しました。
 楽しみなこと、この上ない季節であります。12個のスイカはにわかスイカ屋になって車に積み込み、隣近所、知り合い、友達に配り回りました。配達作業は、結構大変でありました。「スイカは、いらんかね、尾花沢のスイカはおいしいよ」と配りまわって、延べにすると、軽く一日はかかってしまいましたね。
 でも皆んなに喜んでもらえたのは嬉しかったであります。生産者は義理の弟であります。彼の言葉によりますと、今年は天候不順だったので、スイカの各産地の出荷が重なってしまって値崩れを起こしたらしいです。いつもの年は各産地の順番が重なることがなく値崩れもしないようなのであります。農業もなかなか難しいですよね。そういえば和歌山のスーパーに買物に行ったら、「尾花沢スイカ」が売られていまして、びっくりしたことがあります。

 今年からぬか味噌漬けを密かにやっています。別に密かにではなく、堂々とやってもいいのだけれども。米糠は毎日精米していますから豊富にあります。実際は最初にぬか床を作る時以外はほとんど必要はないのですけれども。そのぬか床を大きなタッパーに入れて、冷蔵庫の野菜室に収納してあります。以前は常温でやっていて、なんどか腐らしてしまったことがありますが、この方法ですと案外旨くいくみたいであります。
 毎日、今が旬の、キュウリや、ナスや、カブや、大根を少しずつ入れて、毎食楽しんで食べております。基本的に醤油が好きなので、あまり塩を入れて、しょっぱくしないようにして、ちょっとだけ醤油を垂らして食べるのが好きなのです。
 最近、ようやくぬか床が、発酵してこなれてきたようで、おいしくなりました。毎日かき回してやろうと思っていますが、いつも忘れてしまって、妻がマメにかき回しているようであります。私は東北生まれの田舎者ですから、野菜をサラダで食べるよりも漬物で食べるほうが好きなのであります。夏から秋にかけては露地物の野菜が安く手に入りますからぬか漬けを漬けるには最高の季節であります。
 トマトを貰う機会が結構あるので、味噌汁に入れて食べたりしています。これって結構いけますね。イタリアンの味噌汁であります。湯むきするのが面倒なのでヘタだけ取って、ぶつ切りにして、そのままぶっ込んでしまっています。またカレーライスに入れても旨いです。この時は面倒臭がらずに一応湯むきをすることにしています。

 アウトドアでは、料理の上手い人は俄然尊敬されます。だから私も尊敬されようと頑張ってはみたのですが、なかなか思ったようになれませんでした。釣り師の方は魚が捌けますからね、そうなってくると圧倒的に尊敬の眼差しを集めてしまうようであります。魚が捌けるというのは自動的に一段上の位に昇ってしまうわけであります。
 以前に銚子港の防波堤に10人前後で釣りにいったことがあります。もう忘れてしまいましたが、その時はほとんど釣れなかったと思います。しばらくしたら、仲間の一人が銚子の市場に行って結構おおぶりなメジマグロ3本を買ってきたのです。
 どこで用意してきたのか、まな板と包丁もあり、紙皿に紙コップに醤油にわさび等々を取り出して捌きはじめたのです。防波堤の上ですから水がありません。そうしたら、血を一滴も流すことなく見事な刺身にしてしまったのであります。血を流してしまえば当然水で洗い流さなければならなくなるわけです。その手際の良さに全員唖然としてしまったのであります。そこからは、当然釣れない釣りなんかは、やめにして、延々とした宴会に突入していったことを思い出しました。
 またある時は千倉の海岸にキャンプに行きました。そういえば若い時のキャンプする場所は、海ばっかりでした。最近は海は暑いので、ほとんど行かなくなってしまっていますけれども。そのキャンプ仲間に元漁師という人が二人いました。また鹿児島の海で小さい頃から魚を獲って遊んでいたというのが一人いました。彼らは銛を持って海に潜っていって大量の魚を獲ってきたのであります。なんだかこのような番組が最近ありましたよね。でも彼らは半分プロのようなものですから、いちいち「トッタドー!!」なんて叫びません。その時に捕獲した魚の中に、生まれてはじめて、黄色と黒のまだら模様の見るからに気持ち悪そうな、ウツボなるものをみたのです。すでに頭は潰してありました。これは結構獰猛で、食いつかれたら指の1本など軽く持っていかれるので、すぐに頭を潰しておく必要があるのだそうです。こんなもの食えるのかと思ったのですが、何の躊躇いもなく、胴体をぶつ切りにして味噌汁に入れてしまったのです。これがまた、油ぽくって旨いんだよね。あれ以来干物にしたウツボは和歌山の友人宅で、一度だけ食べたことがありました。山育ちの私には知るよしもないのですが、海の近くにはウツボを食べる文化があるみたいです。しかし、あんなおいしいウツボは食べたことがありません。もう私には、海そたちの彼らは、神様みたいな人たちでしたね。もうだいぶ昔に、バラバラになってしまって連絡はつきませんけれども、できるなら、もう一度彼らに会ってみたいなと思う、とてつもなく頼もしい男たちでありました。
 キャンプでのそれぞれの料理の仕方を観察していて、ひとつ気がついたことがあります。本格的な山登りから入った人の食事というのはジツに簡素なものであることが多いということです。登山家からみれば「けっ!」っていう目で見られているファミリーキャンプから入った人は、結構凝った本格的な料理を作る傾向にあるということであります。
 どちらもヨーク観察していると勉強になります。山登りの人は、少しでも時間が惜しいと思うのか、手をかけずに、すぐに食べられるものを用意してきます。その中には珍しくて、一般ではあまり手に入らないようなものもあります。彼らの愛用している食事というのは、災害時の非常食に適していると思います。私は軟弱なファミリーキャンプから入ってきましたから、彼らの食事を見て、旅する時にはああいうのでいいんだよなと真似させて貰っています。それよりも簡単なのは牛丼屋や回転寿司屋に入ることですけれども。普段はほとんど外食などしないのですけれども、旅している時は、結構回転寿司を喰っている回数が多いと思います。座ればすぐに廻ってきて食べられるから簡単です。

 最近、家の中のいろんな器具が壊れてしまって、思わぬ出費が重なってしまっています。電化製品等はほとんど同じ時期に購入してますから、同じ時期に重なって壊れてしまうのでしょう。これも仕方のないことです。そんなもんで、今年の夏休みは、なんとなく四国地方を旅してこようかと思っていたのですが、ガソリンも値上がりしてますし、その計画はかなり厳しい状態になっています。なにせ我が家は、自分で笑ってしまうほどの貧乏なのであります。
 それでも昨年は日本海側の福井県の永平寺まで行きましたし、一昨年は太平洋側の和歌山県まで行きました。そうです、もう少しで、もうちょっと頑張れば本州をぐるりと囲い込めるほどまでになっているのであります。だからどうしたと云われてしまうと、それまでの話ではありますけれども。
 そこで今年は広島まで足を伸ばして、しまなみ海道なるところから四国に渡って、ぐるりと廻って帰ってこようかと思っていたのであります。なにせ笑ってしまうほど貧乏なのですから、この計画、どうなるかは、まだ、まったくわかりません。無理なようでしたら、大好きな長野あたりにしておいたほうが無難だとも思っています。

 笑ってしまうほどの貧乏であるならば、それに見合った旅の仕方が、あるのではないかと考えたのであります。これまでの旅は、まったく計画なるものを建てないで、それこそ行き当たりばったりの旅ばっかしでありました。それでは、同じお金を使うにしても、あまりに勿体無いのではないかと、考えたわけであります。旅に出る前に資料を集め研究し、ある程度の計画を建ててみてはどうだろうかと思ったのです。そうすれば、旅の前にシミュレーションとしての旅を楽しむことができるわけであります。そして旅の後では写真やVTRや集めた資料を元にして、ドキュメンタリー映画を制作するわけであります。そこに、ドキュメンタリー映画を作る楽しみと、それを時々VTRで見る楽しみが生まれます。そうすれば、同じお金で4回も旅を楽しむことができるのではないかと思ったのです。

 初めて家族で、北海道旅行をした時の話でありますが、その時もまったく計画を建てることもなく大洗港からフェリーに乗ったのです。あの時は夏休み期間中なのに、奇跡的にフェリーの予約が取れたのでした。それから数回、家族での北海道旅行に行きましたが、一度もフェリーの予約が取れたことがありません。だから青森まで高速道路をひたすら走り続けて青函フェリーのキャンセル待ちをするのです。これが結構時間がかかるのであります。同じようにキャンセル待ちをする車が溢れかえっていますからね。ま、それはそれでいいのですが。

 大洗港からサンフラワーに25時間も乗っていますと、苫小牧港に到着しました。
「うわーー!!ついにやってきたぞ北海道!」までは良かったのですが、当時、北海道に対して、なんの知識も持っていません。道路標識をみれば、「札幌」だの「函館」だのと聞き覚えのある地名は出ていますが、地理というものがまったく頭に入っていないのですから、フェリーから降りて100メートルも走ったら、たちまち迷子になってしまったのであります。
 関東や東北でありましたら、横浜方面とか埼玉方面とかの標識をみれば、大体行く方向がわかりますが、初めての北海道ではそうは行きません。当時はカーナビも装備してなかったので迷子になるのは当たり前の話であります。
 そんなもんですから、北海道での初めての大仕事は、コンビニを探しだして北海道の地図を買うことでありました。これは今回行こうと計画している、四国についてもいえます。四国の中にある、県名さえもあやふやなのであります。それにその県がどのあたりにあるかも良くわかってなかったのであります。この状態でいきなり四国にいったら、最初に北海道に行った時のように迷子になってしまうなと思ったわけであります。
 ただ当時と状況が違うのはカーナビも装備してますし、インターネットも繋がるので、そう心配することでもないのですけれども。香川県、徳島県、愛媛県、高知県の位置関係ぐらいは把握しておいたほうがいいですよね。
 関西・四国・九州方面の県の位置関係というのは、かなりアヤフヤなものであります。大阪・兵庫・岡山・和歌山・奈良あたりの位置関係も、相当にいい加減なものであります。九州となると、まったくデタラメにしか覚えていないのであります。いちど行ってみれば、かなりわかってくるのですけれども。
 そこでできるだけ綿密に計画を練るようにしたのですが、やはり私のいい加減な性格が災いしてしまって、ある程度は、やって見たのですが、これは結構面倒で、しょうがないということで、簡単に挫折してしまいました。
 調べれば調べるほど、なんだか、もう四国に行ってきたような気持ちになってしまいます。同時にあまり心がときめかなくなって行くような気もします。だからあんまり無理して調べることは、やめにすることにしました。とは、書いたけど本当は香川に行ったら、うどんを喰って、徳島では阿波踊りを踊って、一太郎の開発元のジャストシステムの本社を見て、高知では龍馬の銅像を見て、四万十川で泳いで、愛媛では、愛媛では何をすればいいんだろうか?ま、いいか。となると、なんだか最初から予定に縛られてしまって、絶対にそこに行かなくはいけないようになってしまうのが嫌なのかも知れませんね。
 妻はどちらかというと私とは正反対であります。彼女はできるだけ有名な観光地を数多く訪問したいのであります。逆に私はというと、観光地などには、極力近づきたくないのであります。四国の内陸は急峻な山が多いそうです。そこには寂れてしまった山村が数多く点在しているとのことです。私はそういう風景に限りなく惹かれてしまうのです。そういう場所に首までどっぷりと浸ってみたいという思いにかられてしまうのであります。
 ま、いずれにしても旅するまでにはもう少し時間があるようなので、少しは調べてみようと思っています。

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