2013年7月25日木曜日

ご家庭内でご不要になりました・・・・ようやく来てくれました。待ち焦がれていたのであります。

来た!やっときました。とうとう来ました。

「ご家庭内でご不要になりました、電気冷蔵庫、電気洗濯機、パソコン、その他ご不要になった家電製品・・・・」

かなりくたびれた軽トラックに、同じように疲れ切ったおじさんが乗り込んで、ヒシャゲ声をあげてやってきます。
いつもは、「ウルサイな!、早く余所にいってくれないかな」と、思っているのですが、今回は、いささか事情が違います。待ちこがれていたのであります。もうすでに、4ヶ月近くも、じりじりしながら待ち続けていたのであります。
待っていないときには頻繁にやってきては、私の惰眠を邪魔するのだけれども、こちらが待っている時は、それを見透かしたかのように沈黙を守り続けるのですから、まことに質が悪いのであります。

私はその時にパソコンに向かって仕事をしていたのですが、すぐに表に飛び出して、なんどか声をだして呼び止めたのですが、からかうように止まる気配が、まったくありません。私は少々焦りながら走って追いかけました。
まさかねぇ、いつもは煩いだけの廃品回収トラックを、必死になって追いかけることになるとは思ってもいませんでした。廃品回収トラックは、一体何を目的に廻ってきているのだろうかと思われるほど、周囲にはまるで無頓着に、あろうことか私を完全に無視して走り去って行くではありませんか。信じられない。

今年の3月頃から一大決心をして大規模な整理整頓に着手して4ヶ月ほど経ちました。ようやく目につく大型ゴミや大型家電の処理は終わったのでありますが、最後に残ったのが1台のディスクトップパソコンと1台のノートパソコンであります。これを捨てる場所が近くに見当たらないのであります。まずは市の大型ゴミの処分する所でもパソコン関係はまったく受け付けてくれません。家電リサイクルセンターなるところも受け付けてくれません。なんという不便なシステムなのでしょうか。受付窓口をひとつにしてくれればどれほど楽かと思います。
仕方がないのでインターネットで「パソコン処分」等で検索すると送料届け手先負担で送ると無料で引き取ります。という業者が結構な数が出てきます。これまで、やったことがないので、ちょっと不安にもなりましたが、最終的には、これを利用するしかないなと覚悟していたわけであります。それでも、いつもは煩わしいぐらいに頻繁にやってきていた軽トラの廃品回収車を待っていたのでありました。
パソコンの次に問題になるのは古るタイヤの処分であります。最近長男が古い原動機付きバイクを購入してきては修理して新品同様に仕上げてしまうという趣味に取り付かれてしまっています。休みの日には朝から晩までというか夜中まで油まみれになって作業に没頭しています。
それはそれでいいのですが、困るのは古るタイヤの処分であります。古るタイヤだけはどこも引き取ってくれません。原チャリのタイヤですから見た目も強くは感じません。そこで思いついたのは、そのタイヤを切り刻んで一般ゴミで捨ててしまおうと思ったのであります。
これはやってみて驚きました。ゴムはなんとか切れるのですけれども、中に入っているワイヤーが曲者でちょっとやそっとでは切ることはできません。基本的に切り刻むなんてことは、素人にはとても無理だということを理解したのであります。
ガソリンスタンドやバイク修理屋さんと親しくなって処理を依頼すればいいのでしょうけれども、最近給油に利用しているのはセレフスタンドばかりだし、修理屋さんともほとんど付き合いがないので困ってしまいます。これはお金を払ってでもいいから持って行ってくれればいいのですが。

汗だくになりながら、ようやく呼び止めることができた、廃品回収トラックに肩で息をしながら、パソコン2台といつの間にか増えていたDVD再生機器を積み込み、ダメ元でいいからと思い、「そこにある、古るタイヤも持って行ってくれないかね。」と訪ねると、しばらく考え込んだ末に「持っては行くけれども、お金かかるよ。」「ふーん、それでいいよ。いくらぐらいかかるんだい。」「タイヤは目方だからなぁ。」「6本か?」「全部で600円ほどだね。」
私は間髪を入れずに、たまたまポケットに入っていた千円冊を手に取り、「これにて商談成立!」と叫んで相手に千円冊を握らせて「これでいい、これで頼むよ」と、相手の反応を確かめることもなく、強引に束ねてあった古るタイヤを掴むとトラックの荷台に放り投げたのでありました。

この10年ほどの間に何度か試みては敗退した、大規模な「整理・整頓・清掃」事業でありますが、ここでようやく今回完結することができました。こういうものはまとめてやろうとすると、かなり大変だということを実感しました。それでも、物理的にもスッキリしましたし、何よりも精神的にけじめがついたようで、かなりスッキリしました。
「整理・整頓・清掃」にはその他に習慣性というものがつきます。また清潔というものもついて総称して5Sと言うのだそうです。習慣性というのはこれから重要な要素だということを実感します。だから今回終わったというわけではなく、癖がつくまでやり続けなければいけないということなのであります。

あれからしばらくして、少し安心していましたら、無数の小物類が、まるで生命を持っているかのように動きまわってしまい、整理・整頓・清掃上、あってはならない場所に平然と横たわっているようになりました。まったくもって油断ならないのであります。こういう小さなほころびが重なって崩れていってしまうことは、これまで何度も経験していることであります。
基本的には出してきたものは必ず元に戻すという、実に単純で簡単なことなのですけれども、これがなかなかできないことなのです。できるまで練習を重ねればいいことなのです。

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